先週のおわりに,とある計算をしていて
という級数の値を求める必要がでてきた。これが奇数の和じゃなくて整数の和だったらバーゼル問題という有名な問題で,かの有名なレオンハルト・オイラーによってπ2/6になることが示されている(実は江戸時代の和算家の
建部賢弘がオイラーより先に解いている)。で,それをいじったらなんとかなるかな,としばらく考えていたのだがよくわからん,困ったときの他力本願というのでtwitterに
奇数の自乗の逆数の和 (1+ 1/3^2+ 1/5^2 + ...) って何に収束するか知ってる人いません? バーゼル問題のバリエーションだから,その証明をちょっといじったらなんとかなるのかな?と,投稿をした。その後の展開はtogetterにまとめてあるのでそちらを参考にしていただくとして(togetterはじめて使ったぜ), 驚くべきは30分以内に二人の方から解答をいただいたということである(ナカムラは結構考えたけどわからなかったのに...)。ちなみに@MachiParuさんの方は最初は値が違っていたが,このような問題では解法が重要で,それさえわかれば値はなんとでもなるものである。で,まとめにもあるように,その晩に金沢のジャズ屋で美人ボーカルの歌を聴いているうちに,これはひょっとしてバーゼル問題の証明になってるのではなかろうか,と思い始めて,日曜にやってみたら証明できました。これ(pdf)。
こういうのって,ちょっと嬉しくないですか?だって前々世紀のこととはいえ,有名な数学者が頭を悩ました問題の別証明を思いついたことになるわけでしょう,まあ,証明の最後は,ちょっとひとの手をかりたけど。で,まとめのなかほどにある「かわゆい女の子にやさしくされる」状態だったわけだが,ネットで調べてみると,「ちょっとひとの手をかりたけど」という部分こそが「一番ひらめきの要るところだったりします」だそうな。Life is a bitch, sometimes... しかし,それを30分以内に思いついたお二人は真におそるべし。ところで,この証明はここ(pdf)にある14の解法のうちの4つめのやつのバリエーションで,オリジナリティは全然ないみたいです。
オイラーの名前間違えてました。ラインハルト→レオンハルト。
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